ミツバチの天敵としてよくあげられるのがスズメバチです。
人間もスズメバチに刺されると、アナフィラキシーショックを起こす危険がありとても怖い存在だと思います。
なぜ、スズメバチはミツバチを襲うのでしょう?
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スズメバチの幼虫は昆虫を食べて大きくなる
ミツバチとスズメバチは、食べるものが違うだけでなく性格も全然違います。
スズメバチの食べ物
スズメバチは幼虫と成虫では食べるものが違います。
幼虫 → 成虫が作ってくれる昆虫団子
成虫 → 幼虫が出す分泌液
スズメバチの成虫は昆虫を食べることはありません。
それは、スズメバチの体型を思い浮かべてもらうか知らべてもらうと腹の途中がかなり細くなっていることに気づいてもらえると思います。
そのため固形物を飲み込めず、スズメバチの成虫は昆虫を食べることができないです。
幼虫の時は、白いイモ虫のような形をしています。
幼虫は、うまく噛むことができないため成虫のスズメバチが昆虫を細かくかみ砕き団子状にしたものを与えられ食べます。
スズメバチが、昆虫を襲うのは自分たちの幼虫を育てるために襲っていた。
それに、スズメバチは幼虫と成虫のお互いにエサを与えながら生きています。
なぜミツバチを襲うのか?
スズメバチがミツバチを襲う理由は、ミツバチの巣を占拠できてしまえば一気に大量の食糧が確保できるからです。
さらに、西洋ミツバチはスズメバチに対抗できる術を持っていないためスズメバチがミツバチの巣を占拠してしまうのに二時間ほどでできてしまいます。
スズメバチにとって西洋ミツバチの巣を襲うことはほとんどノーリスクで、西洋ミツバチが日本で野生化しない理由の一つにスズメバチに対抗ができないからだともいわれています。
日本ミツバチはスズメバチに対抗できる
日本ミツバチは、西洋ミツバチと違いスズメバチに対抗できる術をもっています。
それは、熱殺蜂球です。
これは、巣に侵入してきたスズメバチを働きバチたちが大量に囲んで熱を発生させて10分ぐらいで蒸し殺しにするのです。
日本ミツバチはスズメバチに比べ熱に強いので、スズメバチだけを殺すことができます。
西洋ミツバチは、日本ミツバチよりも熱に弱いためこの熱殺蜂球が使えずスズメバチに巣を壊滅されてしまうというわけです。
スズメバチも大切な生き物
スズメバチは、もちろんミツバチだけを襲うわけではありません。
人を襲ってくることもあります。
スズメバチは農業をしている人にとっては、農作物を食べてしまう害虫も処理してくれるので怖いけど大切な生き物です。
そして、僕が住む岐阜県ではクロスズメバチの幼虫を「へぼ」といい、高たんぱく食品として醤油とショウガなどで味付けをして佃煮みたいにしたり、「へぼ飯」という炊き込みご飯を子供のころから食べていました。
スズメバチはミツバチと養蜂家にとっては天敵だし、襲われたら怖いけど協力してくれる場面もあるんですよ。